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就活奮闘記 vol.5

どんな留学をしたか?また、留学でどんな成長を手に入れたか?

D.Mさんは、2008年2月に一年間のワーキングホリデーへ飛び立ちました。大学2年のときに2か月間の充実した短期留学を経験したこともあり、卒業したら1年間海外生活をしようと決めていたそうです。卒業後は、あるホテルに勤務しましたが、仕事自体に不満はなかったものの、その思いが湧きあがり、ついにオーストラリアへ飛び立ったのです。

学生時代の短期留学の経験を活かし、最初は順調な海外生活

D.Mさんは、以前アメリカへの旅行経験があり、かつ北海道に在住ということもあり、海に入れる憧れから特にハワイに興味があったそうです。ただ予算面でもオーストラリアのほうが経済的な海外生活が実現できることを知り、留学カウンセラーからの勧めもありゴールドコーストへ決めました。D.Mさんのワーホリ生活の滑り出しは、語学力面以外での生活(学校・仕事・友達)において、全て順調でした。学生時代の短期留学の経験を活せたこともあり、あっという間に友達もできたり、部屋探しも難なく見つけることができ、仕事先(アルバイト)もワイン免税店にすぐに決まりました。その店でしばらく仕事をすることになります。

ただ、そんな順調な裏にも、D.Mさんは日ごろから心がけていたことがあります。それは“即行動すること”です。せっかく自分の人生をかけて、1年間という貴重な時間を費やしているのだから「他の人よりも一歩でも先に行きたい!普通に日本で就職し安定した生活をのほほんと送っている人たちには負けたくない!」と常に自分に対して発破をかけていたそうです。「人より倍努力して、相手に自分を認めざるを得なくしてやる!」という負けん気の強さを持ち合わせていたのです。

順調な生活から一変、自分を成長させる出来事が・・・
D.Mさんは、もともと滞在都市を決めるとき、最初は、ゴールドコーストとケアンズで悩んでいたといいます。ある日、そんなケアンズ滞在の機会が訪れます。免税店でのバイト先のケアンズのスタッフがゴールドコーストに研修に来ていたのです。そのスタッフの中に現在の職場でD.Mさんが以前お世話になった方がメンバーにいたのです。その方がケアンズ店にいることを知りました。ちょうどそのころ、D.Mさん自身もそろそろゴールドコーストにも慣れてきたので、環境を変えてみようと思っていたこともあり、その方に頼ってみようと考えます。D.Mさんはもともとバックパッカ―だったこともあり、ケアンズには住む場所、知り合いなどはいませんでしたが、その方にケアンズで働けないかと相談を持ちかけます。その後、持ち前の行動力とガッツでケアンズへ即移動してしまいます。その際、D.Mさんの日頃の仕事ぶりをよく知っていたゴールドコースト店の店長も、D.Mさんを後押してくれました。ところが、ケアンズ店の店長は首を縦に振りません。要するに、D.Mさんを入れることに否定的だったのです。実は、ケアンズ店ではすでに人数がいっぱいで雇える余裕がなかったのです。その間もゴールドコースト店の店長やケアンズ店にいるお世話になった方も継続してD.Mさんを雇ってもらえるように押してくれたそうです。しかし、雇ってもらえない状況が続いてくると、さすがのD.Mさんも、自分を押してくれている人たちや、まわりの人たちに迷惑をかけているという心理的なストレスを抱えることになります。
困難な条件に敢て挑戦を試みる!
そんな中、ケアンズ店の店長から条件付きで働くチャンスをもらうことになります。その条件とは、「現在のケアンズ店売上NO.1の成績を抜け!」というハードルの高い条件です。過酷な条件付きとはいえ、チャンスをもらえたからには、即行動するのがD.Mさんです。その条件を受け入れ、その後ケアンズ店で死に物狂いで働き始めます。そんなD.Mさんの仕事ぶりを周りのスタッフから徐々に認められるようになり、お店のスタッフメンバーとも打ち解けるようになりました。もちろん、その店のNO.1のスタッフとも次第に仲良くなったそうです。D.Mさんの抱えていたストレスも徐々に氷解していくことになります。このワーホリ生活では、自分の思ったことは即行動に移し、何事にもポジティブに捉えられるようになったと振り返ります。

帰国後の希望

業界に限定することなく、アパレル販売、ホテル、飲食業、旅行業、ワイン販売業など人と接する仕事を希望されてました。具体的には、エノテカ・三陽商会・メルキュール札幌(ホテル)などを視野に仕事探しを考えます。

どんな就活をしたか

ACTION1:意外と陥る「帰国後の壁」
まず、複数の大手転職サイトに登録をし、ネットで会社を調べることが中心に転職活動を始めました。ところが、全く手ごたえがありません。学生時代の就活では順調に就職先が決まったこともあってか、今回はさすがに不安で仕方がなかったといいます。ハローワークにも行きました。お金がなくなるのでバイトもしなきゃいけない。家にいてもやることない。朝起きてネットみてゴロゴロして寝る。たまにバイトしたり・・・そんな生活が3~4か月続きます。12月に帰国後、どこを受けても内定がもらえません。そんな状況下、「このままではダメだ」と気付き、視点を変えることを思いつきます。地元の北海道勤務だけにこだわることなく、東京勤務も視野に入れようと考え始めます。そんな折、親にAIRDOを受けてみたら?という思いがけない助言をもらいます。選択肢にも全く入れていなかったためこんな会社もあるのかと思った程度でしたが、親も気づかってくれていることもあり、ダメ元で履歴書を送りAIRDOのグランドスタッフ職を受けてみることにしました。
ACTION2:エストレリータの就職相談をうまく活用する!
思いがけない結果が届きます。何と書類選考が通ってしまったのです。一番驚いたのは履歴書を送った本人でした。ところが、結果が出た嬉しさと同時に、不安も湧いてきたのです。実はD.Mさんは、航空業界はもとよりグランドスタッフ職がどのような仕事するのかなどよく分かっておらず、どうしたものかと途方に暮れてしまったのです。そこで、エストレリータの担当であった小田切に早速相談を持ち込みます。早速、小田切とは一対一で模擬面接の練習をしました。そして渡航前のエストレリータのセミナー内容であった『面接で人事に影響力を与える”とっておき”の内容』の話を小田切と徹底的に復習することになります。具体的には「人事が面接で聞きたがるLEVEL4の話や人事を味方につける香水の話)」です。さらに、D.Mさんの面接トークから弱点を克服するために、「結論(ポイント)から話す(PREP法)」など伝授をうけます。
ACTION3:いざ面接日当日!

筆記試験と面接1発勝負。筆記試験の手ごたえはありませんでした。D.MさんはSPIが苦手でした。ネットでSPIの情報を調べたり過去問もいろいろやりましたが、筆記試験本番でも手ごたえはありません。ところが書類選考の段階で何百人も落とされている厳しい筆記試験を突破することができました。そして自分に対して少しだけ自信が持てたそうです。面接本番ではオーストラリアで経験したこと、出来事・エピソードなどしっかりアピールもでき、前職でのホテル勤務経験からホスピタリティー精神もあることをうまく会社へアピールできたそうです。見事内定をゲットできました。本当に嬉しさがこみ上げてきたそうです。

実はちょうど内定が出た日、メルキュールの1階にワイン屋があり、アルバイト募集していたので「これから書類を出そう!」という矢先の内定電話だったそうです。その頃、エストレリータの担当者、小田切からも「せっかく東京へ出るのだったら、東京のホテルも受ければ?」と提案され東京・汐留にあるホテルにも書類を提出したり、他にも幅広くアプローチしていたといいます。

どんなところに就業したか?

D.Mさんは、北海道国際航空株式会社・通称AIRDOのグランドサービススタッフとして就業を獲得しました。

グランドスタッフとは、空港旅客取扱業務をするスタッフのことで、具体的には、航空券発券・チェックインなどの旅客カウンター業務、搭乗案内業務等とそれに付随する業務を行う仕事です。カウンター業務では、すべてコンピュータの端末を操作して行います。一般的に、グランドスタッフの勤務は、カウンターがオープンする朝6時ごろから最終便が到着する24時を交代制で行います。勤務スケジュールは変則的ですが、実働7~8時間くらいのシフトが普通です。

いずれにしても、D.Mさんは今後も持ち前の行動力、負けん気の強さ、ポジティブ思考をもって、どんな環境下においても困難を乗り越え、活躍することは間違いないでしょう!

人事からのワンポイントアドバイス

1つ目は、積極的に行動力
海外生活は貴重な時間です。海外生活・留学をする人で「日本にいる人との比較」をしてしまう人が多くいます。他人との比較で自分をいじめてしまうのであれば、その比較はやめるべきです。しかし、D.Mさんは、逆に、自分の行動力を掻き立てる材料にすることができ、「負けず嫌い」な性格もあってか積極的に行動する海外生活になりました。またその行動力が最終的に就職活動にも見ることができました。

2つ目は、業界未経験でも飛び込む
D.Mさんは、航空系の専門学校を卒業したわけでもなく、航空業界の経験があるわけでもありません。にも拘わらずグランドスタッフ職に就くことができました。それは、業界経験がなくとも「やってみよう」という気持ちで、前に一歩踏み出す力を出せたことが大きなポイントです。

3つ目は、不安は持ったら潰す!
AIR DOの書類選考を通った時に、D.Mさんは強烈な不安に襲われています。情報の少ない業界・情報の少ない職種、不安だらけの中でD.Mさんが取った行動は「情報収集をする」ということです。人から話を聞く・ネットで調べる・本を読むなどして徹底的に調べて面接に臨みました。時にはエストレリータに連絡をとり面接練習をしたりもしました。その「情報収集をする」が「不安を潰す」ということになり、自信を持って実際の面接に臨むことができ、内定を勝ち得たのだと思います。