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就活奮闘記 vol.15

どんな留学をしたか?また、留学でどんな成長を手に入れたか?

幼い頃からの夢、警察官からの転身

S.Kさんは、「スポーツ留学」をするため、ワーホリを利用し、2010年10月にニュージーランドへ向けて旅立ちました。大学を卒業後、幼ない頃からの夢であった警察官になったものの、学生時代から同級生がプロスポーツの世界の場で大活躍している姿を目の当たりにし、「自分もこのままでは終われない!」と、自分の中に、ある種の挑戦心がメキメキと沸き起こったのです。それが今回の海外留学のきっかけでした。

ところが、留学当初から決して順風満帆ではなかったそうです。当然、異国という地で周りは分からないことだらけ。しかも言葉も通じません。当初はモチベーションの低い状態が続きました。これではいかんと、まずは周りの環境を自分から変えようと決意します。近所のトレーニングジムに通いはじめたのです。心身ともにリフレッシュをはかります。

語学学校で学んだこと。

徐々に生活に慣れ始めたころ、今度はホストファミリーとぶつかってしまいます。ようやく気持ちが落ち着き始めたところに再びモチベーションが下がってしまったのでした。
元来ポジティブ思考のS.Kさんは、ここからの行動が違います。もともと自分の中で、「スポーツ留学をする!」という想いで来た初心を思い出し、海外生活を始めてから半年過ぎた頃に、なんと元オールブラックス(ラグビーニュージーランド代表)の主将のいたラグビーチームの入団テストに挑戦します。そこで見事合格!試合にも出場し、ニュージーランドでの初トライ、初アシストを経験します。その後、偶然フラットハウスのオーナーの知り合いがNZラグビー協会の会長タネノートン氏だったことを知り、すぐさま紹介してもらい、ノートン氏と食事会を実現してしまいます。それがご縁で、本場のラグビーのクラブチームで1カ月間、プレーヤーとしてだけではなく、指導者としての勉強もしました。
まさに世界の舞台で活躍した選手と一緒に汗を流し、プレーをするという信じられない行動を果たしたのです。

チャンスは待つものにあらず、常に自分から仕掛けるべし!

S.Kさんは、このたびの海外生活の中で、どんな相手に対しても、たとえそれが権威のある立場の人に対しても、決して躊躇することなく、相手を尊重しながらも自分から相手に働きかけるコミュニケーション力、そして憧れを単なる憧れで終わらせることのない、揺るぎない実行力を身につけることが出来たと振り返ります。
特に海外では、自分から物事を働きかけたり、発信しないかぎり、何も返ってきません。自分からアピールしないと、誰からもチャンスというボールをパスしてくれないことを実感したそうです。

留学中のS.Kさんは、自分の努力はもちろんのこと、人とのご縁、出会いを大切にしながらも、それらを最大限に活かし、充実した海外生活を送ったのでした。
これから海外へ挑戦する人達には、ぜひS.Kさんの大胆な行動力を参考にしていただきたいと思います。

帰国後の希望(どんな会社へ入社を希望されてましたか?)

海外にいる間は、S.Kさんの体格を見て、周りからは「お前は消防士に向いている」とさんざん言われたそうですが、海外に関係する仕事を希望されていました。また、お世話になったフラットのオーナーが介護の仕事をされていて、普段から介護関連のお話も聞かされ、介護職にも興味があったそうです。将来的には、日本の若者と世界の人々との繋ぐ、交流プログラムを提供するような仕事に携わったり、大使館で働くことが夢だそうです。

どんな就活をしたか

ACTION1:留学生活の最中もメールで企業にアプローチ!

渡航中は、気になる会社があると海外からメールでアプローチをしたこともありました。その会社からは帰国後に会うよう確約をとれたそうです。

ACTION2:「自分の足で会社訪問する!」結果、たった3週間で内定をゲット

帰国後は、就活サイトに登録し、サイトを検索しながら企業を探したり、エストレリータの担当者から海外生活の振り返りや就活に関するアドバイスを受けたり、また学生時代にお世話になった恩師などを訪ねるなど就職サイトだけにこだわらず、積極的に「自分の足で会社訪問をする!」をモットーに就活を始めました。その結果、帰国後なんと3週間で内定をゲットしました。

S.Kさんは言います。

「確かに就活サイトから企業を探すのはあっていいのですが、就活サイトに登録している企業は決して求人企業のすべてはありません。3割程度しかありません。むしろ、就活サイトに掲載していない企業のほうが7割と、圧倒的に数が多いんです。つまり、数の少ない情報ソース(就活サイト)だけに頼るのは馬鹿げています。もっと数の多いほうに目を向け、企業を探すのがベストだと思います。それには、オンラインだけではなく、オフライン、つまり、まずは自分の足で動いてみて、あらゆるソースから企業を探す姿勢が大切です。外国人の友人にも言われることですが、日本人は往々にして皆んながやるものをやりたがる傾向があります。それでは仮に出来たとしても周りと同じ程度のことしかできませんよね。何でもそうだと思いますが、自分一人でもやる、といったように、周りと違うことをする勇気が大切なのではないでしょうか」

エストレリータの帰国後ワークショップで、担当の本橋からは「就活するのに決して妥協をするな」と言われた言葉が心に響いたそうで、「本橋さんからは、自分の能力+アルファを引き出してくれ、自分(己)を鼓舞してくれました。」とコメントをいただきました。

どんなところに就業したか?

S.Kさんは、北海道 東京 千葉 山梨 九州に展開し、現在急成長している介護関連のN社へ就業されました。
N社は、高齢者・障害者在宅介護サービスや、介護・医療・福祉に特化型のコンサルティング事業を行っています。

S.Kさんは、地域福祉・医療・介護事業のコンサルティングを行い、さらに事業をプロデュースして事業の企画から開設までをサポートするスタッフとして採用されました。
現在は、まずは介護現場を経験するため、日々仕事に励んでいます。「今は現場を知る意味で、いい経験を積ませてもらっています」と力強く、頼もしい口調で答えてくれました。

個性豊かで、行動力溢れるS.Kさんの今後の活躍を大いに期待したいところです。

これから渡航する人と仲間に一言

スポーツに国境はありません。海外では、スポーツジムや休日のクラブ活動などに積極的に参加してみましょう。そこで必ず友人ができ、交流が深まります。そこで言葉も学ぶことができます。
また、海外では、自分から物事を発信してください。自分から何も発信しなければ何も始まりません。自分の強みを知っておき、それを相手にアピールしていく。アピールすることで、相手は始めて自分を理解してくれ、何らかのパスを回してくれるものです。

その場その場で全力を尽くして、頑張ってください。

人事からのワンポイントアドバイス

1つ目は、オンライン情報にのみ頼らないこと。

S.Kさんが就活中、常に意識していたことがあります。それは、「自分の足で企業訪問をする」です。つまり、オフラインから得られる情報収集にも気を配っていたこと。インターネットでもある程度の企業の情報は掴めますが、実際の会社の雰囲気や従業員は見てみないと分かりません。つまり直接人と会い、そこからの情報を得ることを心掛けていたのです。タダで得られるインターネットの情報では得られない貴重な情報はやはり人を通じて得られるものです。

2つ目は、情報ソースにバリエーションを持つこと。

就活される方の多くが就活サイトを活用します。もちろん、S.Kさんも同じです。ただS.Kさんは、それだけではなく、普段から、採用募集している企業は、就活サイト以外の会社もたくさんあるはず、としっかり認識していました。就活サイト以外でも、「これは!」と思う会社があれば、募集している、していないに関わらず、積極的にアプローチすることで、それが選択肢を増やすことにつながり、結果的に成功を収めたのです。

3つ目は、大胆な発想と行動力です。

S.Kさんは留学中、ラグビー界の神様と呼ばれる人物に会って食事をするなど、普通であれば、「そんな人とはあまりに違い過ぎて・・・」と発想しがちなところを、堂々とその人からいろんなことを学ぼう!学べる!とポジティブな思考を持って接しました。そんな大胆な発想ができる人であれば、就活するにしても、人がやらない方法を発想し、皆の中の一人的な存在ではなく、「特別な一人」として自分の存在感を企業にアピールできるものです。常識にこだわり過ぎずに、自分の可能性を信じて突き進もうする人には女神はほほ笑みます。