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就活奮闘記 vol.20

どんな留学をしたか?また、留学でどんな成長を手に入れたか?

自分の市場価値を高めるため、海外渡航を決意!

S・Yさんは、新卒として就職し、数年がたち、単調な毎日が続いていました。新しい世界に飛び出したいという想いから転職を検討していましたが、客観的に見た自分の転職市場価値が低いということも感じていたそうです。以前から、語学を伸ばしたいと考えていたこともあり、企業がほしい人材になることを目指して海外渡航を決意。留学ではなくワーキングホリデーを選んだのは、語学の向上だけではなく、限られた1年間で可能な限り沢山の事を経験し、人間的魅力を高めたかったからだと振り返ります。

勉強、アルバイト、ボランティア、インターンシップ三昧の生活。留学生活で手に入れたものとは?

S・Yさんは、3ヶ月カナダのモントリオールでESLに通ったのち、トロントに移動し、カフェでの仕事を開始します。同時に英語でプレゼンテーション等をするビジネス専門の学校にも通いました。2ヶ月の学校終了後はカフェでのアルバイトをしながら、サプリメント会社で社長のアシスタントとしての役割を担うインターンシップを始じめます。フリーペーパーで映画のレビューを毎月執筆するボランティアも行っていました。楽しいことばかりではなかった留学生活で手に入れたのは、主体性と柔軟性、そして何より自信だったそうです。カフェでアルバイトを始めた当初は、英語への自信の無さ、もともとシャイな性格もあってお客様の前で固まってしまい、ミスの連発。オーナーは私の解雇を本気で考えたと言います。S・Yさんは、数ヶ月アルバイトを続けるうちに、お客様とフランクに会話ができるくらいに成長し、常連のお客様が親友になる、という嬉しい経験をしました。自信がないとこぼすたびに、「Yの英語とスマイルは素晴らしい。自信さえ身につければ完璧だ!」と励ましてくれたオーナー、切磋琢磨できる沢山の友達との出会いがS・Yさんを成長させてくれたのでした。帰国1月前には無事TOEICで目標点を達成し、後悔なんて一つもない、やりたかったことは全てやったと自信を持って言える留学生活だったと振り返ります。

帰国後の希望(どんな会社へ入社を希望されてましたか?)

やりたいことが多すぎて、ワクワクしていたそうです。たとえば、カフェで働いた経験を生かして、人と接する仕事をしたいという希望を抱きます。また、本を読むことや文章を書くことが好きだったので、ライターとして働きたいという希望もありました。そして、英語力を失いたくない、英語力を身につけて世界とつながる仕事がしたいという希望もありました。たくさんしたいことがあるのに、どうして一つの企業にしか属せないのだろうと悔しくなったこともあったそうです。ただ、S・Yさんの中で譲れない軸となっていたのは「自分が成長できる仕事がしたい」ということだったそうです。前の仕事のように定時に帰れないかもしれないし、安定した福利厚生やボーナスもないかもしれない。それでも仕事の幅が広く、自分のやる気次第で色々な業務を任せてもらい、働きながら自分がきらきら輝ける仕事。そんな仕事に就きたいという想いから、帰国して3日後には既に就職サイトで情報を集め始めたのです。

どんな就活をしたか

興味のある業界、やりたいことが幅広かったので、帰国後すぐに業界を絞らず就職サイトで興味を持った会社に次々とエントリーを開始します。どの会社が第一志望なのかは、選考を進めながら考えていけばいいと思ったそうです。トータルでは10社以上エントリーをしました。インターネット上でエントリーをしたものは書類で落とされることも多かったそうですが、履歴書を提出したものは全て面接まで進むことができたそうです。エストレリータに添削してもらった独自の履歴書のフォーマットはとても評判が良く、どの企業に持っていっても評価が高かったそうです。

勤務先を東京に絞り、就職活動をされたので、東北から面接に行く交通費はかなり嵩んだそうでしたが、その分「これを無駄にはできない」とどの企業の面接にも全力で臨むことができたと 振り返ります。面接を受けながらその企業の雰囲気が自分に合うかなども見極めることができたとのことで、業界を絞らず、交通費を惜しまず沢山の企業の面接に出かけて良かったと言います。沢山エントリーをした甲斐があり、企業から不採用の通知が届いても一喜一憂することはなかったそうです。結果、4社から内定をもらい最終面接を辞退した企業も3社あったそうです!

エストレリータの担当者はとても褒め上手だったそうです。カウンセリング時に「Sさんはなんでもできそうだから、自分に限界を決めずどんどんチャレンジしてみて」という言葉をかけられ、背中を押されたそうです。また、「平均で3ヶ月くらい内定までかかることが多いから、焦らずに」と言われたため、面接や書類で落とされた時も落ち込まずに「次に行こう」と気持ちを切り替えることができたようです。

どんなところに就業したか?

最終的に、海外コスメの輸入業務をしている会社に入社を決めました。内定をもらった会社の中で「自分がこの企業で働いて行く中で成長できそう」と感じたことが入社の決め手だったそうです。小規模の会社のため、S・Yさんが担う職務は営業、マーケティング、輸入業務と多岐にわたります。社内にはほとんど英語ができる人間がいないそうで、海外メーカーとの電話・メールのやり取りなど私に高い英語力が求められるため、常に英語力を高める努力を怠れないと言います。また、コスメの営業の為、仕事をしながら女磨きもできる。仕事を通じて輝きたいと思っていたSさんには願ってもない仕事でした。仕事に慣れたら海外へ買い付け等にも行かせてもらえるそうです。面接に行った際に社長と社員の距離がとても近く、社内の雰囲気が合うと思ったのも決め手の一つだそうです。

これから渡航する人と仲間に一言

これから海外に渡航するにあたって、不安なことはやはり帰国後の就職のことだと思います。 私もそうでした。特に、いったん会社を辞めて海外に行くという決断をした人はなおさら。私からアドバイスをしたいことは、「柔軟に海外生活を送ること。でも、一日一日を大切にしてほしい」ということです。一年は本当にあっというまです。勉強をしていても、毎日飲み歩いていても時間はあっという間に過ぎていきます。なので、渡航前にすることを綿密に定めなくてもいいのです。その時にやりたいと思ったことは躊躇せず挑戦してください。そうすることで、結果は後からついてくると思います。

私が渡航生活で陥りがちだったのは、人と自分を比較するということ。今でこそ渡航前より少し強くなりましたが、もともとシャイだった私は、当初自信がなくて外国人に自分から話しかけられなかったり、南米系の友人のテンションについて行けず彼らと距離を置いたりしていました。そのため、臆せずどんな人とでもコミュニケーションがとれる友人がうらやましく「私はなんのために海外にきたんだろう」と自分が情けなく思ったこともあります。でも、自分は自分。自分のペースで英語も、海外生活も楽しんでください。1年海外で過ごすことができたら、日本の就職活動でぶつかる壁を乗り越えることができる忍耐力が付くと思います!

人事からのワンポイントアドバイス

1つめは、留学目的を、人間的魅力の向上に置いたこと。留学中に、帰国後の就職のために何かをする、という姿勢も決して間違いではありませんが、あまり就活の事ばかり意識した留学生活になってしまうと、せっかくの海外生活が楽しめません。結局人事が求めている人物は、「自分で成長してくれそうな人」。つまり、あまり就活の事をあれこれ考え心配し、悲壮感漂わせて生活するよりも、自分の成長を獲得することを目的にすることで、何でも積極的にチャレンジできるようになりますから自分が成長します。その結果が就活の成功に繋がる。この順序を踏むと、留学生活を楽しみながら、就活もいい結果が生まれます。海外では、就活に過敏になるのではなく、まずは自分の成長を目指しましょう!

二つ目は、会社選びに、何より重視したのは、「自分が成長できる会社」にしたこと。会社を選ぶ際に、福利厚生等も考慮することはもちろん必要な要素です。ただこれからの時代、会社がいつまでも雇ってくれる時代ではない、ということは忘れてはなりません。これからの一番のリスクヘッジは、どの会社に勤めるかよりも、どんなスキルや力を身につけるかです。それさえ身につけていれば、どこに行っても必要とされる人物になれるでしょう。それこそが今の時代の最大のリスクヘッジです。

3つ目は、企業から不採用の通知が届いても一喜一憂をしない。これがなかなか難しいものです。とかく企業から不採用通知をもらうと、自分の人間性を否定された、あるいは受け入れてもらえなかった、と考え落ち込みがちになります。でも、実際は違うのです。企業が採用するポイントは、「うちの会社に合うか、合わないか」なのです。それが仕事内容だったり、社風だったり、その企業毎の求める人物像は異なります。どんなに優秀な人でも、その会社の求める人物像に合わなければ、採用に至りません。もし不採用通知をもらったとしたら、「自分が貴社に合わないということを教えてくれてありがとう!」という捉え方をしましょう。かりに合わない会社に入ってしまったら、どんなに仕事内容が気に入っても居心地が悪いですし、ハッピーになれません。S・Yさんは、そのあたりの心のマネジメントがしっかり出来ていたことも就活成功のポイントだと言えます。