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ゆっきー先生の「留学の夢かなえます講座」

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留学先のアクセント(訛り)信仰

こんにちは!ゆっきーです。

数年前にプライベートに関することで、いろいろなことが起こりました(汗)。そのときは、 どういうわけか、いっぺんに事が起きてしまったので、さすがに神経が図太い(!?)私も、慌ててしまったのです(苦笑)

人は、何か緊急なことが起こると、焦りを感じながら、あれこれ考え、先に「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」と段取りを考えますね。パニック時には、段取りを考えようとすればするほど、頭が回らないものです。本当にそれを実感しました。

そんなとき、何となくふと感じたことがあったのです。そしてそれを実行したところ、それ以降、割と冷静に対処できるようになったのでした。そのとき、一体どんなことを感じ、何を実行したのでしょうか?それをすることは、自分にとっては、ちょっと冒険だったのですが、それをやり始めた途端に、スムーズに事が運ぶようになったのです。 それは何かというと、

『事前に段取りを考えることを止め、今、目の前で自分が対処出来ることをひとつひとつこなしていく』

ことだったのです。段取りを考えない、なんてことは、特に急いでいる時には、ある種の恐怖感が伴うものですが、その段取りを取ることを止め、今、対処出来る目の前のことをこなしていくようにすると、自然と段取りが見え始めてきたのです。不思議ですね。段取りを捨てた途端、段取りが見え始めたのですから。もしかしたら、これってどんなことでも応用ができる視点なのではないかと感じました。

つまり、人間は、今、目の前の対処できることを精一杯こなしていけば、おのずと目的地に到着するように作られているのではないでしょうか。もし、そうであるなら、未来に関して不安に思ったり、心配することなど全く必要がなく、一番大切なことは、「今、出来ることをこなす」ことだけです。そうすると、物事が解決するように、上手く回るようになっている・・・もちろん、段取りを取ること自体を否定しているのはありませんよ。私もこれまで、事前に段取りをとることで上手く行った経験が多々ありましたから。

ここで言いたいことは、焦って、先に段取りを考えずとも、今、目の前で自分が対処できることをすることによっても、段取りは自然と見えてくるものだと言いたいのです。つまり、後者は前者に比べ、先にあれこれ不安に感じたりすることがない分、心理的な焦りが少ないため、楽かもしれません。ただ自分の目の前のことに精一杯対処すればいいだけですから。

ちょっとした出来事からいつくかの気づきを得ることができました。

さて、今回は、留学前の人が意外と気にする、≪留学先のアクセント(訛り)信仰≫について述べたいと思います。留学相談者から、しばしば、「私は、~に(国)行きたいのですが、友人から、その国は英語のアクセント(訛り)が強いからやめたほうがいいよと言われてしまいました。実際、どうなんでしょうか?」という類いの質問を頂くことがあります。

さぁ、みなさんはどう思いますか?まぁ、留学前の人が、留学先の言葉の訛りについて多少迷う気持ちは分らないでもありません。まだ状況がよく分らないからです。でも、上記のようなアドバイスをした友人はどうかと思いますね。恐らく、海外での滞在経験があった上で、そのようなことを言ったのだと思うのですが、そんなコメントを言う人の英語力自体、実際どんなものなのかと疑ってしまいます。

実際、アクセント(訛り)について申し上げたいことは、外国語を自由自在に操れる人は、相手の話すアクセント(訛り)については、あまり気にしていないということです。なぜでしょう?

そのような人達は、言語はコミュニケーションの一つの手段だと認識しているからです。アクセントよりも、むしろ話す内容や中身を重視しているんですね。もっと言うと、その話された内容から、その相手の考え方や哲学を見ているのです。但し、実際、英語圏の方に同じような質問をするとなると、多少事情が異なるでしょう(笑)。どのように異なるかというと、アメリカ人に聞けば、「アメリカ英語が一番だ!」というでしょうし、イギリス人に聞けば、「どうして英語を学ぶのにアメリカで学ぶのか?」と言うかもしれません(苦笑)。恐らくこれは、上記以外の英語圏の人に聞いても、「自国の英語が一番だ!」と主張することでしょう。

理由は、自分の国に誇りと愛着を持っているからです。ある意味、当然といえば当然ですね。それはそれでいいと思うんです。ところが、これを日本人が、やれアメリカ英語は良くない、とかイギリス英語は良くない。オーストラリアは・・とか、ニュージーランドなんて~。などと言うとしたら、いかがなものか?と思うのです。まずは、アクセントがどうの、というよりも、自分が言いたいことを自由に表現できて、相手の言っている内容を理解できるようにすることのほうが、もっと大切です。

たとえば、英語習得でいえば、実際、どこの英語圏で英語を学ぼうが、大きなマイナスになることは決してありません。学んだ国に関わらず、留学後、その国で習得した語学力を十分に生かし、活躍している方は大勢いるのですから。そのような方から、国のアクセント(訛り)がマイナスになったなんて報告は、これまで一度も聞いたことがありません。

このことについて話すと、いつも思い出す話があるんです。それはSONYの創設者の一人である、故・盛田氏のエピソードです。盛田氏の英語は、ジャパニーズイングリッシュだったそうです。しかし、言葉遣い、表現力の豊さなどがすばらしく、アメリカのビジネス界でも盛田氏の話す英語はとても評価が高かったのです。英語をネイティブスピーカー並みに、流暢に話せる日本人ビジネスマンは大勢いますが、日本人のビジネスマンの中で、一番分りやすく、上手に英語を話すと絶賛されたほどです。

学生当時、そのことを知った私は、とても興味があったので、早速、盛田氏の英語スピーチのオーディオブックを購入し、何度も聴きこみ、感動した覚えがあります。 どんなに外国語が流暢に話せても、話の中身がなかったり、表現や言葉使いが幼稚であれば、逆に相手に不快感を与えかねない、という事実をもっと知るべきでしょう。特に海外では、その人の持つアイデンティティー、考え方、哲学のほうに重点が置かれます。ある意味、バリバリの(?!)ジャパニーズイングリッシュであったとしても、話の内容や表現がしっかりしていて、相手に伝わる十分な英語を話すことができたとしたら、英語圏の人達からすると、“第二外国語を話せる教養のある日本人”だと見られるでしょう。

私達にとって、日本語以外の言語は、あくまでも第二外国語になるのですから、逆にそのこと自体を強みに変えてしまうくらいのほうが私は良いと感じております。面白いことに、アクセント(訛り)を問わず、自分が外国語を自由自在に使えるようになると、アクセント(訛り)を気にするという発想が、いかに無意味なことだと気づくんです。

これから留学をする人で、その国の言葉の訛りが理由で、悩んだり、迷ったりしている人は、そんなことはあまり気にせずに、自分の好きな国、勉強したい国で、一生懸命頑張ってください。そして、その国のアクセント(訛り)に 思う存分、ドップリ漬かってください(笑)。

大丈夫です。きっとあなたの英語を味わい深いものに変えてくれるはずです。そのことがあなたにとって、マイナスに作用することはありません。この先、自分が英語を流暢に話せるようになる頃には、もうアクセント(訛り)について気にする自分ではなくなっていることでしょう。そのときには、すでにあなたは、“言語はコミュニケーションの一つの手段である”ことを認識した、本物の国際派コミュニケーターになっている証拠です!

今回は以上です。ゆっきーでした。

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PROFILE

Name 本橋幸夫

東京生まれ。
大学卒業後、ファイナンス会社入社。その後渡米し、帰国後、世界最大級の国際教育機関に11年間勤務。その後独立し留学コンサルティング会社を設立する。現在は、留学生向け就職支援研修会社である株式会社エストレリータに所属。これまで、しばしば新聞や雑誌等マスコミに取り上げられ、3,000名を超える留学生やワーホリメーカーに接し、留学生や企業向けに「留学」をテーマに講演・セミナーを行なう。NPO法人留学協会では、RCA海外留学アドバイザー認定試験対策講座の講師、ならびに同試験の面接官を務める。また、現在、日本認定カウンセラー協会(JACSAC)の役員を務める。総合旅行業務取扱管理者。

<著書>
「語学留学指南」(本橋幸夫著:ナカニシヤ出版)
「語学留学を10倍成功させる秘訣」小冊子