世界二位の広大な面積と、海洋と山岳地帯といった大自然に恵まれた国・カナダ。イギリスから独立して誕生した移民の国だけに、実に様々な人種に出会えるこの国は、東部と西部で大きく特色が変わります。西側を代表する都市バンクーバーは、アメリカとの国境付近、西海岸に位置する都市。バラード入り江とイングリッシュベイに挟まれた美しい臨海都市で、治安の良さや便利さ、夏場の過ごしやすさから留学人気上位にランクインする都市。
人口: | 約58万人(カナダ全土:3251万人) |
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面積: | 面積:114.71 km²(カナダ全土:998万4670km²) |
言語: | 英語、フランス語 |
通貨: | $(カナダドル CAD) ※現在のカナダドルのレート |
チップの文化: | あり |
気候: | 最も寒い月…1月(平均0.5~6度程度) 最も暖かい月…7月(平均13~21度程度) 西部を代表する都市バンクーバーは、高緯度にもかかわらず、比較的温暖な気候。仙台とよく比較されます。雨期は冬。夏は爽やかで過ごしやすく、晴天が多く続きます。 |
19世紀的な街並みと近未来的な街並みが融合した都市部では、ショッピングや美食を楽しめる上、市内には100万冊の蔵書を誇るバンクーバー図書館が。パスポートと滞在先証明があれば旅行客でも最大3週間まで借りられます。港町だけに、電車やバスに加え、シーバスや水上飛行機、フェリーといった乗り物が主要な交通網。街中には砂浜やハーバーがあり、都市部から少し離れれば山岳地帯や渓谷、スキー場が広がるなど、まさに何でも出来る都市。
バンクーバーはカナダで最も物価が高い場所。とはいえ法外な値段ではありません。学割を使えば交通費や施設料金は大幅割引になりますし、ファーストフードも発達。食材が安いのでスーパーで買い物をして自炊をする人であればかなり節約した生活ができるでしょう。また、100円ショップのようなお店やアウトレットモールもあります。
一人暮らしを希望の人は、地下室を住居に改良したベースメントスイートや家具付きの家を借りる手があります。但し、代々受け継がれたベッドやソファにはBEDBUGが生息していることがあり、注意が必要です。なお、カナダではVATではなく連邦消費税のGSTと州税のPST両方を支払うことになりますが、それでも消費税として考えれば他国と同じか安い方です。
バンクーバーでの生活費の目安
税率: | GST&6%(薬や基本食材などは免除)+PST 7.5%=13.5% |
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ランチ平均: | 5~12$ |
物価: | 煙草は高め。外食は日本と同程度の値段だが量が多く残りはテイクアウト可能な場合も。スーパーでの食材は比較的安く自炊派は◎ |
家賃目安: | フラットシェアのシングルルームで300~400$ |
ホームステイの 月家賃: |
950~1100$程度 |
カナダでは州ごとに学校教育の水準管理が行われています。中でもバンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州は高いクオリティがキープされている上に、アクセス抜群の学校が多数。気候も良いので勉強のしやすい環境として人気を集めています。トロントなど東部の都市に比べると、日本人、中国人、韓国人といったアジア系の留学生が多く、TECやTESOLなど、英語教員になるための免許が取得できる学校もあります。
大自然との触れ合いだけがカナダの魅力ではありません。バンクーバーには、カナダを代表する画家エミリー・カーほか多数の作品を見ることができるバンクーバー美術館をはじめ、サイエンスミュージアムや水族館など、施設が充実。中でもたくさんの人が訪れるのは、カナダ西部最大の総合大学UBC(ユニバーサル・ブリティッシュ・コロンビア)。25平方キロメートルの構内は、UBCで教鞭を執っていた新渡戸稲造を偲んで作られた大規模な日本庭園や、人類科学博物館、植物園、ゴルフ場などたくさんの見所が詰まっています。ほかにも同性愛者の人権を守るゲイ・パレードなど、独特のカルチャーに出会えるのもカナダ西部ならでは。音楽は様々なジャンルのクラブやライブハウスが点在。中でも魅力的なのはウエスタンを味わえるカントリーミュージックです。
野生動物の宝庫であり、言わずと知れたアウトドア大国のカナダ。バスなどで足を伸ばせばカヌー、カヤック、フィッシング、スキー、登山などを満喫できるフィールドが広がります。また、アウトドア用品もローコストながらクオリティが高く、渡航中に大量購入する人も…。西部では無料のテニスコートや格安のサッカーコート、ゴルフ場などが整備され、現地の人とふれあうためにはじめる人もたくさん居ます。スポーツ観戦は北米アイスホッケーリーグが大人気。
マリーナや灯台、ビーチといった観光ポイントにあふれるバンクーバーですが、その楽しみ方は実に多彩。クルージングをするも良し、海と美しい街並みを隣接するグラウス山(標高1200メートル)から展望するも良し。港町から少し足を伸ばせば、吊り橋のある渓谷風景や山岳風景など、豊かな自然に触れることも可能です。一方、バンクーバーに隣接した小島・バンクーバー島は、リゾートエリアとして発展。英国調の美しい街並みとともにホエールウォッチングが楽しめます。また、カナダ西部を語る上で欠かせないのが標高3000メートル以上の山並みが連なるロッキー山脈。氷河と湖からなる美しい山岳風景はアウトドアにピッタリ。国境を越えてアメリカにもすぐ行けますから、ワーホリ予定の人は余った時間で訪れてみると良いでしょう(アメリカにはワーホリ制度がないため)。
カナダでは、学生ビザのことは就学許可証(Study Permit)と呼ばれます。およびは観光や知人訪問が目的で6ヶ月以下の滞在、およぴ、語学学校(または大学・短期大学・職業訓練校)での就学期間が6ヶ月以下のコースで入国からの滞在期間が6ヶ月以内の場合、就学許可証は免除されます。但し6ヶ月を超える滞在の場合、滞在が6ヶ月以内であっても6ヶ月以上のコースを部分的に受講する場合などには、就学許可証が必要となります。一方、カナダのワーキングホリデービザは、多くの国が3ヶ月までしか語学学校に通えない中、6ヶ月までの通学が許可されています。従って、ワーホリで渡航する人は、他の国よりも長い期間学校で学ぶことのできるメリットがあります。ビザ申請はカナダ大使館査証部(東京都港区赤坂 03-5412-6321)で行えます。
カナダの治安は比較的良好で、留学・ワーホリでバンクーバーを選ぶ際も、安全さを理由に挙げる人がたくさん居るほど。ですが、そうは言っても犯罪発生率は日本約3倍と言われます。貴重品の管理や車上荒らしへの警戒、人通りの少ない夜道を避けることなど、最低限の注意は必要です。ターゲットの多くは旅行客。人種のるつぼと言われる風土を上手く利用して、なるべく早く現地に溶け込むのも立派な対策の一つでしょう。
また、カナダは非喫煙者の権利が強く、喫煙所のない場所は基本的に禁煙。公園やビーチ、バスや電車内でお酒を飲むことも禁止されています。一点留意しておきたいのは、失業率が高いこと。ですが、日本関係の職場(カナダ人向けの免税店や日本食レストランなどで英語を使う仕事)を選択肢に入れれば、まだまだ職探しで苦戦はしないでしょう。
その他の治安・疫病の情報は…『外務省海外安全ホームページ』
緊急時は911をコール(共通番号につき、つながり次第、警察・消防・救急を選択します)。
また、カナダの日本大使館・領事館はこちら『外務省在外公館リスト 在カナダ日本大使館・総領事館』